動物園でデートをする若者がふえているそうだ。東京の上野動物園がとずれる人の数を調査したところ、若者がしめる割合は8年前の2.5倍という結果だった。去年のクリスマスイプには、デートの若者が61パーセントに達し、家族連れの26パーセントを大きく引きはなしたということである。動物園というのは、子供をつれて遊びに行くところだと思い込んでいた世代には、ちょっと考えられない現象である。
若者文化に詳しいある大学の助教授は「80年代の若者はおしゃれなディスコなど、『形』にこだわったが、いまは動物園など『実』のある場所を賢明に選択している」と分析している。
最近はベットブームで、小動物を飼う人も増えたし、ベットのレンタルもあって、犬を借りてきて会社の中においている場合もあるという話である。犬の頭をなでていると、気持ちがおだやかになるそうだ。
ふだん機械にかこまれて生活している人間は、余暇に自然をもとめて山や海にでかけていく。出かける暇のない人は小動物を飼ってかわいがる。飼えないときは店からレンタルで借りる。借りてもおく所がないときは動物のいる所へあぞびに行く。自然はものをいわないし、ときにはきびしい。その点、動物のほうか動きもあり、かわいいから、人間の救いになるのであろう。動物園でデートするのは、機械文明からの逃避ではなかろうか。あるいはわずらわし人間社会からの逃避かもしれない。
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